『呪怨 パンデミック』の個人的な感想・考察
『呪怨 パンデミック』の個人的な感想・考察
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①『呪怨 パンデミック』(2006年・アメリカ・監督:清水崇)
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② あらすじ(起承転結・ネタバレあり)
【起】
1作目の出来事から続く形で、物語は再び佐伯家の呪いを中心に動き始める。
カレンの妹オーブリーは、母親から頼まれ、日本にいる姉のもとへ向かう。
姉がなぜあの家に関わり、何を見たのか。
そして佐伯家で何が起きたのか。
オーブリーは、姉の身に起きたことを追ううちに、伽椰子の呪いそのものへ近づいていく。
一方その頃、日本では別の女子高生たちが佐伯家へ足を踏み入れる。
その中の一人、アリソンもまた、呪いに触れてしまう。
さらに物語はアメリカへ。
少年ジェイクの周囲でも不可解な出来事が起こり始める。
一見すると別々の三つの話。
でも、それぞれが同じ呪いによってつながっている。
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【承】
オーブリーは、伽椰子の過去を調べ始める。
伽椰子の母親は、生前、独自のやり方で人の穢れや悪いものを祓うようなことをしていた。
その際、伽椰子自身にそれらを移していたことが示される。
つまり伽椰子は幼い頃から、他人の負のものを受け続けていた。
ただし、それが直接「呪怨を生んだ原因」と説明されるわけではない。
一方、
アリソンたち女子高生は、佐伯家へ入り、そこで次々と怪異に遭遇する。
日本版でも印象的だった、
女子高生サイド。
そして、
フライパンで夫を殴る場面。
そうしたお馴染みの要素も、ハリウッド版2作目ではしっかり拾われている。
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さらに物語はアメリカ側のジェイクへ移る。
ジェイクの住むアパートでは、
誰かの気配。
不可解な死。
妙な物音。
伽椰子や俊雄を思わせる怪異。
そうした異常が少しずつ広がっていく。
ただし、
このアメリカ側の出来事が、
いつ起きているのか。
誰が呪いを持ち込んだのか。
そこはすぐには明かされない。
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【転】
オーブリーは、伽椰子の母親を訪ね、
伽椰子の幼少期や、
彼女に蓄積されていたかもしれない負のものについて知る。
そして、
それでも結局、
呪いを解決する方法は見つからない。
原因を知れば終わる。
過去を知れば供養できる。
そういう話ではない。
オーブリーはそのことを理解しつつ、
最後には佐伯家へ向かう。
助かるためというより、
伽椰子が何なのか、
その正体を最後まで見届けるため。
そんな覚悟に近い。
一方、
アリソンは女子高生グループの中でただ一人生き延びる。
しかし、
生き延びたからといって、
呪いから逃げられたわけではない。
彼女は日本を離れ、
アメリカへ帰る。
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【結】
ここで、
物語の三つの時間軸がつながる。
オーブリーの話は1作目直後。
女子高生たちの話はその後。
そして、
ジェイクの住むアメリカでの出来事は、
さらにその先。
アリソンが日本から帰国した後だった。
つまり、
アメリカで起きていた怪異の発生源は、
アリソン。
彼女が佐伯家の呪いを持ち帰ってしまった。
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序盤から示されていた
「呪いは日本だけに留まらない」
という予感が、
最後に現実になる。
佐伯家という一軒の家で始まった呪いは、
人を媒介にして、
国境を越えた。
そして、
アメリカに新たな感染源を作る。
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ジェイクの前にも、
ついに伽椰子が現れる。
どこまで逃げても、
何を知っても、
呪いは終わらない。
むしろ、
広がっていく。
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③ 考察・感想・まとめ
2作目、
かなり良かった。
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まず何より、
ちゃんと
**続編になっている。**
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1作目は、
「呪怨とは何か」
を海外向けにかなり整理した作品だった。
佐伯家。
伽椰子。
俊雄。
剛雄。
家に関わったら終わり。
呪いに障ったら逃げられない。
そういう基本ルールを、
非常にわかりやすく見せていた。
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2作目はそこからさらに進む。
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「その呪いは何なのか」
「どこから来たのか」
「伽椰子はなぜあれほど強いのか」
「どこまで広がるのか」
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そして何より、
**日本から外へ出る。**
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ここが大きい。
日本版の『呪怨』は、
良くも悪くも、
同じ家。
同じ因果。
別の被害者。
その反復が多い。
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でもこのハリウッド版2作目は、
ちゃんと
**その先を描いている。**
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あとあとどうなったのか。
どこまで広がるのか。
新しい土地でも呪いは続くのか。
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まさに、
**感染拡大。**
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だから邦題の
『呪怨 パンデミック』
は、
かなり本質を突いていると思う。
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しかも、
構成がうまい。
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オーブリーの軸。
アリソンたち女子高生の軸。
ジェイクのアメリカ側の軸。
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この三つを、
時間をずらして見せる。
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最初からアメリカで怪異が起きている。
だから、
「誰が持ち帰ったんだ?」
という疑問が生まれる。
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日本ホラーの文法や、
時間軸トリックに慣れていると、
途中で
「たぶんアリソンだろうな」
と読める。
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私もそう思った。
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でも、
それを最後の最後まで明かさない。
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だから、
読める人には
「やっぱり」
となる。
読めない人には、
かなり強いオチになる。
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この使い方、
結構上手い。
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しかも、
単なる
「実は時間軸が違いました」
ではない。
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時間軸のズレそのものが、
**呪いの感染経路を隠す仕掛け**
になっている。
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これが良い。
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そして、
日本版で印象的だった要素をちゃんと拾っているのも嬉しかった。
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女子高生サイド。
フライパン。
佐伯家の怪異。
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1作目でできなかった部分を、
2作目でちゃんと見せている。
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ただの焼き直しじゃない。
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日本版の要素を使いながら、
その先へ進めている。
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ここも、
かなり評価したい。
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そして、
今回一番考察しがいがあったのが、
伽椰子の母親。
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伽椰子の母親は、
人から悪いものを祓い、
それを伽椰子へ移していたように描かれる。
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これ、
直接的には
「だから伽椰子が呪怨になった」
とは言われていない。
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実際、
伽椰子が呪いになる直接のきっかけは、
生前の情念。
剛雄との夫婦関係。
惨殺。
俊雄の死。
そうした佐伯家の惨劇。
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でも、
日本人の感覚で見ると、
母親がやっていたことは、
かなり嫌な意味を持つ。
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他人の穢れ。
怨念。
悪い気。
そういうものを、
長年、
伽椰子の中へ入れていた。
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つまり、
伽椰子という人間そのものが、
ずっと
**呪いの器**
として作られていたようにも見える。
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ここで思い浮かぶのが、
犬神のような呪詛。
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犬に極限まで怨念を溜めさせ、
その恨みを呪詛として利用する。
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それと似たように考えるなら、
伽椰子の中には、
幼い頃から
大量の陰の気が蓄積されていた。
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しかも、
それが一種類とは限らない。
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恨み。
穢れ。
怨霊。
祟り。
人間の悪意。
どういう性質のものが、
どれだけ入っていたのかもわからない。
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そこへ、
伽椰子自身の異常な恋慕。
夫婦関係の破綻。
剛雄の嫉妬と狂気。
惨殺。
俊雄の死。
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最後にそれらが一気に重なった。
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そう考えると、
伽椰子の死そのものは、
呪怨の本体ではないのかもしれない。
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あの死は、
**爆発のきっかけ。**
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それまで伽椰子の中に蓄積されていた
膨大な陰の気が、
惨殺をきっかけに臨界点を超えた。
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そして、
一気に暴走した。
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この解釈だと、
あの呪いの異常な強さにも納得がいく。
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普通の怨霊なら、
恨む相手がいる。
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誰かに殺された。
その人を呪う。
復讐する。
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でも、
伽椰子の呪怨は違う。
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誰でもいい。
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家に入った。
関わった。
障った。
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それだけで、
全員対象になる。
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つまり、
もう
**伽椰子本人の恨みですらない。**
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伽椰子の情念すら、
爆発した巨大な呪いに飲み込まれている。
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だから、
後に現れる伽椰子の姿も、
本当に伽椰子本人なのか?
と思う。
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私は、
もう違うと思う。
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伽椰子も、
俊雄も、
とっくにいない。
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ただ、
呪いが発生した時の形として、
伽椰子や俊雄の姿を象っている。
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**伽椰子が人を呪っているのではなく、
伽椰子を起点に生まれた呪いそのものが、
伽椰子の姿で現れている。**
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そう考えると、
供養も、
説得も、
呪詛返しも、
効かなそうなのがわかる。
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そもそも、
術者がいない。
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誰かが、
誰かに向けて飛ばした呪いじゃない。
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向かう先もない。
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ただ、
巨大な陰の気が、
自走している。
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だから、
障ったら最後。
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どうにもならない。
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この解釈、
かなり『呪怨』に合っている気がする。
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そして、
2作目のオーブリーも良かった。
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彼女は途中から、
単に
「助かる方法を探している人」
ではなくなっている。
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自分が狙われている。
姉もやられた。
ここまで調べても、
解決策は見つからない。
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それでも、
最後には佐伯家へ行く。
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たぶん、
もう
「勝てる」
とは思っていない。
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死ぬかもしれない。
それもわかっている。
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それでも、
伽椰子が何なのか。
この呪いが何なのか。
そこを最後まで知りたい。
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そんな感じに見えた。
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だから、
1作目のカレンとは少し違う。
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カレンは、
巻き込まれた人。
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オーブリーは、
自分から呪いの中心へ踏み込んでいく人。
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この違いも新鮮だった。
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そして結局、
調べても、
わからない。
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いや、
正確には、
いろいろわかる。
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伽椰子の母親。
幼少期。
佐伯家。
惨劇。
呪いの背景。
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でも、
**わかったところで、
どうにもならない。**
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ここが良い。
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原因がわかったから、
解除法が見つかる。
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そういうゲームみたいな話にはならない。
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むしろ、
知れば知るほど、
**「これは最初から、
どうにもならないものだった」**
とわかる。
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これ、
かなり日本の怪談らしい。
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理解と解決は、
別。
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そして、
2作目最大の展開が、
アメリカへの波及。
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佐伯家という一軒の家で始まった呪いが、
ついに人を媒介にして、
国境を越える。
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アリソンが帰国。
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そして、
新しい場所に、
新しい呪いの発生源ができる。
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さらに、
2020年版
『ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷』
まで含めて考えると、
もっと面白い。
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2020年版では、
フィオナ・ランダースが、
1作目の頃にすでに佐伯家から呪いをアメリカへ持ち帰っていた。
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つまり、
アリソンより先に、
ランダース家ルートの呪怨が、
アメリカへ上陸している。
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その後、
アリソンも帰国。
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結果、
アメリカ側には、
**ランダース家ルート**
と
**アリソンルート**
の、
少なくとも二つの新しい感染拠点ができたように見える。
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大元は同じ佐伯家。
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でも、
枝分かれして、
別々の場所で呪いが増えていく。
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もう、
完全に
**パンデミック。**
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アメリカ、
お気の毒に。
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しかも、
この呪いは感染症より厄介。
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隔離して終わりでもない。
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新しい場所で人が死ねば、
その死者もまた、
呪いの一部になる。
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つまり、
枝分かれするたびに、
新しい起点が増える。
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こう考えると、
シリーズとしてかなり面白い広がり方をしている。
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そして、
清水崇監督によるハリウッド版は、
これで2作とも見た。
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率直に言えば、
どちらもかなり良かった。
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むしろ、
映画としての構成は、
日本版より整理されていて、
見やすく、
面白くなっている部分も多かったと思う。
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1作目で基礎を作る。
2作目でその先へ進む。
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ちゃんと続編。
ちゃんと別の話。
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日本版で見た要素を拾いつつ、
ただ同じことを繰り返さない。
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ここはかなり推せる。
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もちろん、
細かいところでは、
海外向けに整理したことで、
日本版の複雑さが少し失われているところもある。
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伽椰子の背景も、
ハリウッド版ではやや
「かわいそうな死に方をした女性の怨念」
へ寄せられている。
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日本版では、
もっとじめじめしている。
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伽椰子自身も、
完全な無垢の被害者ではない。
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夫の剛雄も、
突然意味もなく狂ったわけではない。
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俊雄だけが、
本当に巻き込まれた子ども。
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誰が完全な善で、
誰が完全な悪か。
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そこが、
かなり濁っている。
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その湿度は、
ハリウッド版では少し薄くなった。
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でも、
当時の海外向けリメイクとしては、
それで正解だったと思う。
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日本人には馴染み深い
「呪い」
という感覚を、
海外の観客へ伝える。
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そのために、
ある程度整理する。
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そこは、
トレードオフ。
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今なら、
また状況は違うと思う。
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サブスクで、
世界中のホラーを普通に見られる。
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海外の観客も、
Jホラーの文法をかなり知っている。
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だから今なら、
もっと日本特有の
じめじめした人間関係。
曖昧な情念。
因縁。
穢れ。
背徳。
そういうものを残したまま、
海外へ出しても通じる気がする。
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いつかまた、
そういう形の作品も見てみたい。
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『呪怨 パンデミック』。
1作目の焼き直しではない。
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**呪怨を調べる話であり、
呪怨が拡散していく話であり、
シリーズそのものを次の段階へ進めた、
ちゃんとした続編。**
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かなり面白かった。
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清水崇監督によるハリウッド版2作。
これは、
普通に推せるシリーズでした。
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