05 2日目――補給戦
『Fバン!!』
著:木耳 骨
全24話で完結するオリジナルスポーツアクション小説です。
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05 2日目――補給戦
寒い。
目を覚ました周斗は、まずそう思った。
夜明け前の森は、思っていた以上に冷えている。地面から這い上がってくる湿った冷気と、木々の間を抜ける風が容赦なく身体を冷やしていた。
寝袋があれば、まだ違っただろう。
だが、その寝袋は昨日ザックごと失っている。
周斗は腕を組んだまま、少しだけ背中を丸めた。
そして隣を見る。
愛理は、自分の寝袋へすっぽり包まり、顔だけを外へ出していた。こちらの寒さなど知らないと言わんばかりに、実に幸せそうな顔で眠っている。
「…………」
周斗は少しだけ眉をひそめた。
「こいつ……」
本当にアイドルか?アイドルってこんなとこで爆睡できるの?虫嫌とか地面汚いとかシャワー浴びたいとかないの?
思うところはたくさんあるが、確かなのは昨晩から愚痴らしい愚痴は一つとして耳にしなかったことだ。
メンタルが強いのか、単に図太いだけなのか……。
今は口元をむにゃむにゃ動かしている。
軽く腹が立つ。
が――
周斗には完全には腹を立てきれない理由ができてしまった。
ぐっと堪えつつ、昨夜のことを思い出す。
◇
周斗がザックを失ったと知った愛理は、少しも迷わず自分の荷物へ手を伸ばした。
「これ、どうぞ」
差し出してきたのは、自分の行動食と水だ。
周斗は一瞬、何をしているのかわからなかった。
「……なんで」
「はい?」
「いや、これ、おまえのだろ」
「はい」
「おまえ、生き残る気ある?」
愛理はきょとんとした顔で答えた。
「ありますよ?」
「ならなんで渡すんだよ」
「だって周斗さん、何もないんですよね?」
「そうだけど」
「じゃあ半分こです」
それはあまりにも自然だった。
恩を売るでもない。見返りを求めるでもない。ただ、困っているから渡す。
周斗が何を言おうと、逆に何故戸惑っているのかまったくわからない、そんな顔だ。
それが周斗には余計理解できなかった。
周斗は差し出された行動食を見て、愛理を見て、もう一度行動食へ視線を落とす。
「……おまえさ」
「はい?」
「これ渡したら、自分の分減るんだぞ」
愛理が止まった。
そして数秒――本当に数秒かけてやっと意味を理解したらしい。
「あ」
小さく開いた口から漏れる。そしてその顔が、みるみる曇る。
「……私の分、減っちゃいました」
「今気づいたのかよ」
「はい……」
しょんぼり。本気で落ち込んでいる。
周斗はしばらく黙って、その顔を見ていた。
こいつは、たぶんアイドルとしてもこうなんだろう。周囲に合わせているつもりなのに、どこか微妙にズレる。ダンスも半拍くらい遅れていそうだ。
そんな勝手な想像をしながら、周斗は小さく息を吐いた。
最初はただ寄生して生き延びようなんて魂胆なんじゃないかと思った。それにアイドルなんて信用できたもんじゃない、利益にならないことはしない。どうせ、適当なところで裏切るに決まってる。
そう偏見混じりで愛理を見ていたが、どうやら良くも悪くも表裏のない天然のようだ。それでいて、たぶん、とんでもないお人好しだ。
打算はあるのだろう、欲がでたとも言っていた。だから同盟を持ちかけてきた。けど、その打算を正直に話してしまうどころか、損得勘定もなしにこうして水と食糧を差し出す。
周斗はそもそも、他人があまり好きではなかった。
大学でも、アルバイト先でも、必要な会話以外はしない。友達も作らない。よく話すのは事務所の人間相手だけだ。
別に、コミュニケーションが取れないわけではない。ただ、他人と関わることで自分の時間が侵される、それを嫌うタイプの人間だった。
だから周斗は無情にもFIELDのプレイヤーとして、愛理へなんの情け容赦もなく指先を向けたりもした。
しかし、そんな簡単には情が移らない周斗でも、さすがにこの下心のない無償の親切心は無下にはできなかった。
それに――“飯の恩を忘れるな”。事務所の鉄則でもある。
「――仕方ない。飯の恩はちゃんと返さねぇとな」
愛理が顔を上げる。
「じゃあ!」
「ああ。ひとまずは明日を乗り越えるまでは付き合ってやる」
「やりましたぁ~!」
「声がでけぇ!!」
「周斗さんの方が大きいです!」
夜の森へ響いたのは、どう考えても周斗の声の方だった。
「それで、おまえ名前なんていうんだ?」
そして今更にこの質問だ。愛理も怒りを通り越して呆れた声を上げる。
「知らないで喋ってたんですか!?」
「24番。地下アイドル」
「それは名前じゃありません!」
「わかってるよ、だから聞いてんだ」
「あーり――」
「あぁん!?」
愛理が芸名を言いかけた瞬間、周斗の眉間に皺が寄り、どすの効いた声を鳴らす。
「――ではなくて、あっ、愛理!三条愛理です!」
「……そうか。まぁ明日いっぱいはよろしくな、24番」
「理不尽ですぅー!!!!」
名前を覚えてないどころか、芸名を言おうとすれば睨まれ、ちゃんと答えれば流される。
失礼極まりない態度に、愛理の声は今までで一番、大きかった。
◇
愛理が寝袋の中でもぞもぞ動き、ようやく目を開ける。
「んぅ……おはようございます」
「起きたか」
「ふぁい……」
まだ半分寝ている。周斗はすでに立ち上がっていた。
「行くぞ」
愛理が寝袋から顔だけ出したまま聞く。
「どこへですかぁ……」
「補給」
その一言で、少しだけ目が開く。
「もう来るんですか?」
「一日一回、朝の定時放送の前だと聞いた。昨日は持ってた。今日は持ってない」
周斗は自分の背中へ手をやり、ぱたぱたと背中を叩いて見せる。
当然、そこにザックはない。
「こっちは二人揃って水も飯もないんだ。取りに行くしかない」
その言葉に愛理もようやく目をはっきりと開き、寝袋から這い出た。
そして二人は支度を整えると、補給地点へ向かって歩き始めた。
朝の森は、夜より視界が利く。
そのぶん、こちらも見つかりやすい。
周斗は無闇に速度を上げず、進むたびに周囲の気配を確認した。
「作戦はあるんですか?」
周斗の印象に反して、愛理は頭は回るようで、ただ物資を受け取りにいくだけとは考えていないらしい。仲間らしく、周斗へ聞いてきた。
「まず近くまで行って、他の連中の動きを見てからだな。みんな狙ってるはずだ、いきなり飛び出すのは愚策だろう」
愛理が顎に手を置き、「うーん」と声を漏らしながら、少し考える。
「なら……奪います?」
周斗が驚いたように、横を見る。
「……おまえ、意外とFIELD向いてるかもな。その通り、奪う」
「でも、どうやって?」
「そりゃあ、人のもん奪うったら昔から決まってる」
「カツアゲですね!」
「いや言い方」
「違うんですか?」
周斗は少し考えるも、上手い表現が見付からない。
「もっとこう……戦術的奪取とかあるだろ……」
「でもやることはカツアゲですよね?」
「やっぱバカだな」
「ひどいですぅ!」
◇
二人は補給地点を直接見渡せる位置まで近づき、茂みの奥へ身を沈めた。
開けた場所。
その上空から、ヘリのローター音が近づいてくる。
機体は着地しないようだ。
低空で位置を合わせると、機体下部から伸びたロープの先に大型コンテナが吊られたまま、ゆっくりと地面へ降ろされていく。
ローターが巻き上げる風で草木が激しく揺れる。
やがて――
コンテナが地面へ接地。
ロープが切り離される。
ヘリはそのまま高度を上げ、森の上空から離れていった。
そして――
まだローター音の余韻が残っているうちに、二人のプレイヤーが、それぞれ別方向の森から飛び出してきた。
「来た」
周斗が小さく言う。
二人とも速い。
しかも互いを認識した瞬間、すでに指を構えている。
「Bang!」
一人が走りながら撃つ。
もう一人が身体をずらす。
「Bang!」
反撃――外す。
さらに一発――今度は命中!
競技ウェアが反応する。
それでも二人とも止まらない。
「はわわっ……」
愛理が身を縮める。その身体は、本人が口にしていた通り、本当に怯え震えていた。
「やっぱり怖いですぅ……」
周斗は返事をしなかった。二人の動きをじっと見ている。
「よく見ろ」
「え?」
「あいつら、走りながら撃ってる」
さらに一発――また命中!
「姿勢も崩れてない。動きながらの射撃だけなら相当練習してるな」
「じゃあ、強いんですか?」
「強いよ」
周斗は淡々と分析し、答える。
「射撃だけならな。だが――」
森の別方向、茂みの奥。そこに、三つの影が見えた。
「Bang!」
「Bang!」
「Bang!」
一斉射撃だ。
続けて、さらに二射目――横殴りの雨のようにパルスが飛ぶ。
走り込んでいた二人は、反応する暇もなかった。
腕。
脚。
胴体。
競技ウェアのポイント表示が一気に変わっていく。
一人。
《RETIRED》
もう一人も、わずかに遅れて。
《RETIRED》
二人とも、その場で動きを止め、膝をついて見るからに悔しそうに項垂れている。
「うへぇ……」
愛理が顔を引きつらせる。
「めった撃ち……」
「そう。まぁ、そうなるよな」
周斗は森から姿を現した三人を見る。
「撃つのは上手かった。けどFIELDは初心者丸出しだったな」
「……あなたも初心者では?」
「まぁね」
「ですよね?」
「でも考える力は大人だよ。だってハタチだし」
愛理が周斗を見る。妙に真顔だ。
「えと……二十八歳くらいかと――」
周斗の目が細くなる。
「……おまえ、よくケンカ売ってるって言われない?」
「言われます!なんでわかるんですか!」
「わからねぇおまえがバカだ」
「ひどいですぅ!」
そんなやり取りをしている間に、三人組は補給地点の周囲を確認し始めた。最初から組んでいたらしい。
そして一人がコンテナへ手をかける。
残り二人が左右を警戒する。
そのまま三人は、開けた補給地点に居座らず、三人でコンテナを持ち上げて森の中へ運び込んでいった。
「……持っていきましたよ」
「そりゃそうだ。あんな開けた場所にいたら撃ってくれって言ってるようなもんだ」
周斗は三人の消えた方向を見つめる。
「それで、どう奪います?」
「真っ向勝負」
「え?」
「コンテナごと頂く」
愛理の表情が固まった。
「さ、三人いますよ?」
「まぁな」
「じゃ、じゃあなんで真正面から行くんですか!」
「欲しいから」
「子どもみたいな理由!」
心配というよりは納得してなさそうな愛理をよそに、周斗は既に、敵に集中している。そして茂みから出る前に振り返った。
「おまえはそのへんで隠れて援護しろ」
「私が?」
「おまえ以外に誰がいんだよ」
「できるかなぁ……」
「できなくてもいい。撃てそうなら撃て」
簡潔に、それだけ指示して周斗は三人の後を追った。
◇
少し奥。
木々が密集し、地面には落ち葉が厚く積もっている。
三人組はその中にコンテナを置き、少し離れて周囲の警戒を続けていた。
周斗から見て一人が手前。
残る二人が、右奥と左奥。
互いの射線を邪魔しない程度に距離を取り、三角形に近い配置を作っている。
さきほどの二人よりはFIELDをわかっている様子だ。簡単には近づけない。
普通ならば――。
周斗は木の陰から一度見てその位置関係を確認する。
そして――
あえて――
宣言通り真正面から出た。
「おはよう!」
三人が一斉に反応する。
腕が、指が、上がる。
その瞬間――
周斗が踏み込んだ。
狙うのは、もっとも手前にいる一人。
周斗は真正面から攻める。
だが、射線へ真正面から飛び込むわけではない。
こちらを撃とうと伸びてきた右腕を外側から掴み、そのまま指先を逸らす。
さらに肩と肘の向きを制御し、腕を背中側へ回し、周斗はその男の身体を自分の前へ置き、少し屈んで身を隠す。
ここまでほんの一瞬。指を構えられる前に制御を完了させた。
関節は極めきる必要はない。壊す必要もない。
ただ拘束し、ある程度動きを封じつつ、こちらが自在に操れればいい。FIELDルールを遵守し適度に加減はしてやる。
この男は盾だ。
盾として立たせたときには、右奥と左奥、二人のFバンは既に周斗へ向けて放たれていた。
「Bang!」
「Bang!」
一発目。
「Bang!」
続け様に二発。
さらに――
「Bang!」
三発。
計四発。バースターほどの連射力ではない、さっきのコンテナ襲撃も、三人いてこそのあの滅多撃ちだ。
しかし判断は早い。躊躇なく撃ち込まれたFバン。しかし周斗には一発も当たらない。
拘束されている男の競技ウェアが次々と反応する。
「く――!」
ポイントが大きく削られる。
周斗はそのまま男を前へ突き出すように押し出した。
右奥と左奥、その二人の間へ。
「うわっ!」
男は前のめりに体勢を崩し、慌ててたたらを踏む。
その一瞬――
二人の視線は男に向けられ、同時に射線がズレる。
周斗は横へ飛び込んだ。
身体を横へ回転させ、勢いを殺さず受け流す。
武術における“側方受け身”やパルクールの“サイドロール”にも似た動きから、そのまま膝立ちで、ピタリと止まる。
そのときにはもう、相手を捉えていた。
ターゲットは右奥。
距離。
余裕の近距離。
「――Bang」
パルス射撃音に合わせた小さな声。ほとんど吐息に近い。
一発――頭部だ。
《RETIRED》
「嘘だろっ!?」
即、リタイア。右奥の男が、その場で止まる。
残り二人。
左奥の男がすぐに周斗へ指を向ける。
しかし、もう距離がない。周斗は眼前だ。
周斗は腰を落とし、相手の胴へ飛び込んだ。
――レスリングのタックルに近い。
ただし、相手を勢いよく叩きつけるためではない。
衝突の勢いは抑え、腰まわりへ深く入り、両腕で相手の腕ごと身体を抱え込み、ギュッと密着する。
「くそっ!」
相手は振りほどこうとするが、まるで根が生えたかのように周斗の体は動かない。
さらに相手は両腕を自由に伸ばせない。指先が周斗へ向けられない状況だ。
それが目的だった。
「はっ、離せっ!」
「やーだね」
周斗はほんの少し力を抜くと、組み付いたままするりと相手の背後へ回る。
その時――
最初に盾にされた男だ。
ポイントを削られながらも、まだ残っている。
指が、周斗へ向く。
しかし、今は周斗の前にもう一人いる。
「Bang!」
周斗は密着した相手の身体を半歩だけ動かした。
――射線へ。
今度はこの男が盾だ。
命中――左奥の男のウェアが反応する。
「おい!」
味方からの被弾に怒りの声を上げる。
周斗は、その軽い射撃音を聞いた瞬間に、盾にした男を横に振り払うように離し、身体を外した。
そして反動で一歩反対方向へステップを踏む。
射線から離れつつ、そして最初の男へ指先を向け――
「Bang」
またしてもヘッドショットだ。
《RETIRED》
二人目が即リタイアとなる。
残るは最後の一人。先ほどまで周斗に組み付かれていた男。
相手ももう理解していた。
距離を取れば撃たれる。
なら――
近距離戦、CQCだ。
相手の身体を制圧して抑え込み、その上で至近距離で撃ち込むしかない。
指を構えたまま、一気に踏み込んでくる。
周斗も前へ出る。
互いの腕が交差する。瞬間――
相手の右手。その手首を周斗が取る。
そして外へ――捻る。
肘が浮き、身体が崩れる。
合気道における“小手返し”に近い動きだ。
ただし、ここでも関節を極めきるわけではない。
崩れる方向へ流す。それだけ。
相手の身体が肩から地面へ落ちる。
ドサッ。
受け身もとれず、すぐに体勢を立て直せるような姿勢ではない。
周斗はすぐに詰め寄った。
指を向け、頭部へ――
「Bang」
《RETIRED》
三人目リタイア。
「くそぉー!」
「なんなんだ!!」
「これで終わりかよぉ!」
敗者たちの声が森に鳴り響くも、プレイヤーらしい態度で、その一言だけ叫ぶと、みな静かになった。
周斗はすぐにはコンテナへ向かわなかった。その場で一度だけ周囲を見回す。
他のプレイヤーが寄ってきていないか。
伏兵がいないか。
音。
気配。
――問題なし。
そこでようやく愛理を呼んだ。
「おい」
少し離れた茂みから、愛理が顔だけ出す。
「……はい」
「もういいぞ」
愛理が出てきた。その顔は、いつものように固まっている。
周斗を見る――倒れた三人を見る――そしてまた、周斗を見る。
「つ……」
「ん?」
「強い――!」
周斗が少し嫌そうな顔をした。
「声がでけぇっつの」
「だぁって!三人ですよ!?三人!」
「見た通りだな」
「私、援護する暇なかったんですけど!」
「なら結果オーライだろ」
愛理は、じっと周斗を見る。
「……本当は、殺し屋なんですか?」
「違ぇよ」
「でも、手慣れすぎでは?」
周斗はコンテナへ歩きながら、自分の右手を見る。
「……俺は溜めが遅いからな」
指を握る。
開く。
「普通に撃ち合ったら、普通に負ける」
愛理が後ろからついてくる。
「だから?」
「だから近づく」
周斗は何でもないことのように言う。
「撃たれる前に腕を取る。射線を外す。相手に撃たせない。その間にこっちは溜める」
愛理は黙って聞く。
「自然とこういうスタイルになるのさ」
「……」
それから少し、静かに考える。
「……あの三人なら勝てるって、わかってて真正面からいったんですよね」
鋭い。周斗は素直にそう思った。
最初にコンテナへ向かっていった二人を攻撃していたときから観察していたが、FIELDの立ち回りとしての基本は心得てるように見受けられた。だが、スポーツ経験者らしい身体の安定や身のこなしは見て取れなかった
つまり、周斗にとっては素人同然だった。だから「まぁな」と素直に答える。
「やっぱり殺し屋では?」
「だから違ぇって」
「じゃあ何者なんですか」
何者か――その言葉に周斗が少しだけ笑う。
「俺?」
コンテナの前で立ち止まり、振り返る。
「俺はただの――」
そして両手をひらりと開いて、肩をすくめて言う。
「アクションスタントマン志望者だよ」
愛理は真顔のまま、一瞬黙ると、すぐさま疑問をぶつけてきた。
「……ただの?」
「そこ引っかかるなよ」
朝の森。
二日目は、まだ始まったばかり。
けれどここで初めて。
“ボーイスカウト”がFIELDの中で何を武器にして戦うプレイヤーなのか、その輪郭が、はっきりと見え始めていた。
――――――――――
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