『俺たちのアナコンダ』の個人的な感想・考察・
『俺たちのアナコンダ』の個人的な感想・考察
───
①『俺たちのアナコンダ』(2025年・アメリカ・監督:トム・ゴーミカン)
──────────────────
② あらすじ(起承転結・ネタバレあり)
【起】
ダグ、グリフ、クレア、ケリー。
4人は少年時代からの幼なじみで、映画『アナコンダ』が大好きだった。
若い頃には映画の世界へ憧れたものの、40代になった現在、思い描いていたような映画人生を送れているわけではない。
それぞれ仕事も生活もある。
でも、
映画を作りたかった。
という思いだけは残っている。
そんな4人が、
「だったら自分たちで『アナコンダ』をリメイクしよう」
という無茶な計画を始める。
──────────────────
グリフによれば、
『アナコンダ』の原作は実は日本人が書いたもので、その作者の妻と偶然知り合い、権利を譲ってもらったという。
いやいや。
そんなことあるかい。
どう考えても怪しい。
案の定、後になってこれは嘘だったことが判明する。
──────────────────
当初の制作費見積もりは200〜250万ドル規模。
ところが融資は下りない。
最終的に使える金は、
約4万ドル。
それでも、
アマゾンへ行く。
いや、
よくその予算で行こうと思ったな。
でも、
そこまでしても映画を撮りたい。
4人の情熱だけは本物。
──────────────────
一方、映画冒頭では別の女性アナが何者かから逃げている。
ここは普通にアニマルパニックホラー。
緊張感もある。
追跡。
密林。
危険。
ちゃんと怖い。
ところがダグたちのパートへ移った途端、
一気にコミカル。
この時点で、
『俺たちのアナコンダ』という作品の方向性がかなりよくわかる。
**アニマルパニックは真面目にやる。
でも登場人物が馬鹿だからコメディになる。**
──────────────────
【承】
4人は現地へ到着。
そこでサンティアゴと合流する。
このサンティアゴがまた良い味を出している。
彼の案内を受けながら撮影を始める4人。
しかし撮っている映像は、
どう考えても傑作になりそうにない。
低予算。
素人感。
妙な演技。
グダグダな撮影。
完成したとしても、
「これ駄作だろうなぁ」
という感じしかしない。
──────────────────
船長役として参加しているアナは、
なぜかずっとほぼ台詞なし。
そしてサンティアゴが連れていた蛇。
危険性のない、
よく慣れた蛇だった。
ところがグリフが投げた結果、
船のスクリューへ。
バラバラ。
ここは普通に可哀想。
本当に何も悪くない蛇。
しかもグリフ、
あまり悪びれない。
おい。
──────────────────
そして蛇のお葬式。
サンティアゴによる、
謎の
「くねくね〜」
みたいな歌。
もう何なんだこれは。
でもこの葬送を境に、
映画は本格的にアニマルパニックへ入っていく。
──────────────────
撮影用の蛇がいなくなった。
では、
代わりの蛇を探そう。
絶対ろくなことにならない。
完全なフラグ。
そして、
こういうフラグをちゃんと外さない。
──────────────────
グリフは怖くなって引き返す。
サンティアゴは奥へ進む。
そして巨大なアナコンダの犠牲になったように見える。
翌日、
4人はサンティアゴを探しに出発。
しかし、
ちょいちょい迷子。
やがてキャンピングカーを発見。
そこから、
いよいよ本物の巨大アナコンダが姿を現す。
──────────────────
逃げる4人。
そこへアナ。
彼女もバイクで追われている。
そして銃を撃つ。
この時点では、
誰が悪者なのか映画は完全には明かさない。
でも観客側は、
「いや、たぶんアナが悪い側だろうな」
くらいには読める。
──────────────────
なんやかんやで、
アナをキャストに加えて撮影を続ける4人。
一方、
へそを曲げるグリフとクレア。
そして途中、
なんと本物の公式『アナコンダ』リメイク撮影班と遭遇。
ここで、
グリフが権利を取得したという話が嘘だったこともバレる。
ほら。
やっぱり。
──────────────────
逆ギレ気味になったグリフは、
ボートで帰ろうとする。
しかし公式班の船は破壊されている。
そして巨大アナコンダを目撃。
結局、
引き返す。
──────────────────
その一方で、
ダグたちはアナの正体へ近づいていく。
サンティアゴが話していた、
違法な金採掘。
その連中のボスこそ、
アナ。
追っていた連中は、
実は政府側。
つまり、
やっぱりアナが悪者だった。
そして、
アナは巨大アナコンダに食われる。
──────────────────
ここで人間側の悪役が中盤で退場。
となれば、
作品の本筋もはっきりする。
ここからは、
4人対巨大アナコンダ。
余計な人間ドラマを引っ張らず、
本来のアニマルパニックへ絞る。
ここはかなり綺麗。
──────────────────
【転】
4人はさらに密林を逃げ続ける。
途中、
ダグが毒蜘蛛にやられる。
普通なら、
「毒だ!」
「応急処置を!」
と緊迫する場面。
ところが、
なぜか尿をかける話になる。
本当にそれが正解なのかは定かではない。
でも、
この映画ではそこはどうでもいい。
──────────────────
問題は、
尿をかける役がケリーだということ。
彼は人前ではおしっこができない。
しかも座ってじゃないと無理。
そこで、
ダグを地面へ寝かせる。
グリフが椅子になる。
ケリーが頑張る。
出ない。
頑張る。
そして、
ついに出る。
──────────────────
4人、
大喜び。
いや、
何をそんなに達成感出してるんだ。
作中最大級の喜び。
アホじゃなかろうか。
でも、
こういうしょーもないことで笑わせにくるのがいい。
──────────────────
さらにダグ。
巨大アナコンダに食われる。
え。
主人公死んだ?
と思わせて、
吐き出される。
生きてる。
──────────────────
その後、
イノシシへリスの死骸を咥えさせて囮にしようとする。
そして案の定、
生きていたダグがイノシシを背負って走る。
イノシシを食われつつ、
なんとか逃走。
いちいちやることが馬鹿らしい。
でも、
ずっと動いているからテンポが落ちない。
──────────────────
そして公式撮影班のキャンプへ。
ぼろぼろ。
そこで出てくるのが、
アイス・キューブ。
本人。
──────────────────
4人、
突然ただのミーハーになる。
「1枚だけ!」
「1枚だけ!」
と写真をお願い。
あれだけ大変な目に遭った直後なのに。
アイス・キューブからは、
「SNSに上げるなよ」
と念押しされる。
そして別れる。
──────────────────
ここから、
4人はいよいよ巨大アナコンダ退治へ。
撮影ではなく、
本当の生死を懸けた戦い。
でも、
合間にはちゃんとコメディを挟む。
アニマルパニックへ完全移行しても、
『俺たちのアナコンダ』らしさは消えない。
──────────────────
【結】
最終的に4人は、
巨大アナコンダとの戦いを生き延びる。
そして帰還。
そこで終わりではない。
彼らは、
本当に映画を完成させる。
──────────────────
命懸けで撮ってきた映像。
本物の巨大アナコンダ。
本物の惨事。
めちゃくちゃな撮影。
それらを全部使って、
自分たちの『アナコンダ』を完成させる。
冒頭には、
一人と一匹を偲ぶテロップ。
サンティアゴ。
そして、
あの何も悪くなかった蛇。
──────────────────
権利問題による差し止めは、
もちろん覚悟の上。
それでも公開する。
ここまで来たら、
そりゃ出す。
──────────────────
そして4人は、
それぞれの日常へ戻っていく。
ダグは、
ウェディング用のショートムービー撮影の仕事へ。
グリフとクレアは結婚。
その二人の結婚ムービーを、
ダグが撮る。
ただし、
普通のウェディングムービーではない。
ホラー全開。
──────────────────
結局みんな、
映画を作りたかった。
その夢を、
形は違っても取り戻している。
──────────────────
グリフも、
『S.W.A.T.』シリーズへ端役ながら復帰。
大スターになったわけではない。
でも、
映画業界へ戻れた。
これくらいの成功がちょうどいい。
──────────────────
そしてケリー。
公衆トイレ。
周囲に人がいる。
でも、
ちゃんとおしっこできる。
成長した。
成長ポイント、
そこかよ。
──────────────────
しかし、
そこはケリー。
アイス・キューブとの写真をネットに上げる。
怒られる。
最後まで馬鹿。
──────────────────
そしてラスト。
ダグのもとへ、
ジェニファー・ロペスが現れる。
再び公式で『アナコンダ』のリメイクを作る。
だから、
監督をやってほしい。
──────────────────
ついに、
ダグの夢が本当に叶う。
40代になって、
映画の夢を諦めきれず、
4万ドルで自主リメイクを撮りに行き、
本物の巨大アナコンダと戦い、
命懸けで映画を完成。
そして最後には、
公式から監督依頼。
めちゃくちゃ綺麗なサクセスストーリー。
──────────────────
ただし、
「あれだけ惨事が起きたのに、公式まだ『アナコンダ』リメイクしたいんかい。」
というツッコミは残る。
不謹慎。
でも、
最後の最後までちゃんとコメディ。
──────────────────
そしてエンディング。
ここでさらに、
サンティアゴ。
生きていた。
これがまた気持ちいい。
──────────────────
結局、
主要パーティはほぼ全員生存。
ダグ。
グリフ。
クレア。
ケリー。
サンティアゴ。
死んだのは、
悪役のアナ。
政府側。
公式撮影班。
そして、
サンティアゴの蛇。
──────────────────
あの蛇だけは、
本当に何も悪くなかった。
──────────────────
③ 考察・感想・まとめ
『俺たちのアナコンダ』。
ちゃんと面白かった。
かなり好き。
──────────────────
まず、
この作品を観る前にちょっと心配だったのが、
『アナコンダ』を題材にしたメタコメディだから、
元祖を馬鹿にする方向へ行かないか、
ということ。
私は『アナコンダ』のファンでもある。
だから、
「あの昔のB級映画、今見ると笑えるよね」
みたいな態度だったら、
かなり嫌だったと思う。
──────────────────
でも、
全然違った。
むしろ逆。
ものすごく『アナコンダ』を好きな人たちが作った映画。
そう感じた。
──────────────────
アナコンダをネタにして笑ってるんじゃない。
ちゃんと、
アナコンダをやってる。
──────────────────
巨大蛇。
アマゾン。
ボート。
密林。
現地ガイド。
謎の人物。
違法行為。
追跡。
犠牲者。
一人ずつ食われる。
本物の巨大蛇との最終決戦。
──────────────────
ちゃんと、
アニマルパニック映画。
しかも、
ちゃんと『アナコンダ』。
──────────────────
ただ、
そこへ入ってきた4人が、
馬鹿。
だから、
コメディになる。
──────────────────
ここがすごく良かった。
怪物を笑いものにするからコメディなんじゃない。
巨大アナコンダは、
ずっとちゃんと危険。
人間を食う。
追う。
襲う。
水中から出る。
密林から出る。
本気で殺しに来る。
──────────────────
その巨大アナコンダを前に、
人間側が、
尿をかけたり、
イノシシを背負ったり、
アイス・キューブと写真撮ったり、
変な自主映画を撮ったりしている。
だから笑える。
──────────────────
つまり、
アニマルパニックを壊してコメディにしているわけではない。
アニマルパニックは、
そのまま。
人間がコメディ。
──────────────────
このバランス。
かなり上手い。
──────────────────
感覚としては、
『レイク・プラシッド』1作目に近い。
あれも、
怪物映画としての純度はちゃんと高い。
ワニは脅威。
人も襲う。
アニマルパニックとして成立してる。
でも、
人間同士の会話やキャラクターが妙に面白い。
──────────────────
『俺たちのアナコンダ』も、
それくらい、
アニマルパニックとコメディの共存純度が高い。
と思った。
──────────────────
どちらかへ寄りすぎると、
難しいんですよね。
コメディへ寄せすぎると、
怪物が怖くなくなる。
怪物そのものまでギャグになる。
──────────────────
逆にアニマルパニックへ寄せすぎると、
今度は人間側の笑いが邪魔になる。
──────────────────
でも本作は、
巨大アナコンダをちゃんと脅威のまま置いて、
4人の行動で笑わせる。
──────────────────
だから、
ファンとして不快感がない。
それどころか、
「わかってる人が、ちゃんとアナコンダで遊んでる」
という安心感がある。
──────────────────
冒頭も良かった。
アナが逃げる。
そこだけ見れば、
普通にアニマルパニックホラー。
緊張感がある。
──────────────────
そこからダグたちへ移ると、
一気にコメディ。
でも、
一度ちゃんとアニマルパニックとして撮れることを見せている。
これも大事だったと思う。
──────────────────
そして4人。
これがまた良い。
それぞれキャラが立っている。
──────────────────
少年時代からの友達。
『アナコンダ』が好き。
映画が好き。
でも、
映画の仕事で成功できなかった。
40代。
──────────────────
ここがすごく効いている。
20代の若者が、
「映画撮ろうぜ!」
とアマゾンへ行くなら、
若いなぁ、
で終わる。
──────────────────
でも40代。
現実を知っている。
予算もわかる。
仕事もある。
生活もある。
夢だけではどうにもならないことも、
もう十分知っている。
──────────────────
それでも、
一回くらい、本気でやりたかったことやろう。
になる。
──────────────────
ここ、
意外と熱い。
──────────────────
だから4万ドルでアマゾンへ行くのも、
馬鹿だけど、
ちょっと羨ましい。
──────────────────
もう若くない。
でも、
情熱まで死んだわけではない。
──────────────────
映画を作りたい。
その気持ちだけで、
実際に行動する。
──────────────────
だからこの作品、
実は、
中年青春映画
でもある。
──────────────────
アニマルパニック。
コメディ。
メタ映画。
そして、
中年青春映画。
──────────────────
この4つが一緒になってる。
──────────────────
グリフの嘘も良かった。
権利を持っている。
原作者は日本人。
その妻から譲ってもらった。
──────────────────
いや、
絶対嘘だろ。
──────────────────
視聴者がそう思う。
そして、
公式リメイク班と遭遇。
バレる。
──────────────────
ちゃんと回収する。
──────────────────
こういうところ、
ふざけてる映画なのに意外と律儀。
──────────────────
サンティアゴも良い。
キャラとして面白い。
蛇の葬式も、
謎の歌も、
かなり変。
──────────────────
でも、
最後に生きていたことがわかる。
ここが本当に気持ちよかった。
──────────────────
この作品、
惨事はたくさん起こる。
巨大アナコンダは人を食う。
政府側もやられる。
公式班もやられる。
アナも食われる。
──────────────────
でも、
主役パーティはほぼ生存。
──────────────────
だから、
観後感が湿っぽくならない。
──────────────────
特にサンティアゴ。
普通なら、
「あの人も犠牲になったな」
で終わる。
でも、
エンディングで生存。
──────────────────
これでさらに、
作品全体の明るさが増す。
──────────────────
唯一、
本当にどうしようもなく可哀想なのが、
サンティアゴの蛇。
──────────────────
危険じゃない。
慣れている。
調教されている。
何もしてない。
なのに、
スクリュー。
──────────────────
あいつだけは、
本当に可哀想。
──────────────────
でも、
ちゃんと葬式する。
映画完成後も、
一人と一匹を偲ぐ。
──────────────────
だから、
命を完全にギャグだけで雑に扱っているわけでもない。
──────────────────
ここもバランスがいい。
──────────────────
そしてアナ。
最初から、
なんとなく悪者だとは読める。
──────────────────
でも、
映画はすぐ確定させない。
一応引っ張る。
──────────────────
そして、
違法金採掘側だった。
追っていたのが政府。
やっぱり。
──────────────────
そこから、
アナが中盤で食われる。
──────────────────
これも良い。
──────────────────
人間側の悪役を最後まで引っ張らない。
アナを倒す話になったら、
巨大アナコンダとの戦いが薄くなる。
──────────────────
だから中盤で、
人間側の敵を処理。
──────────────────
そこから、
4人対巨大アナコンダ。
──────────────────
アニマルパニックへ一本化。
──────────────────
わかりやすい。
──────────────────
そして、
一人一人へ少しフォーカスを当てた直後に食われる。
これも、
ちゃんとアニマルパニック。
──────────────────
「あ、この人ちょっと重要かな」
と思わせる。
食われる。
──────────────────
ジャンルの文法を知っている。
──────────────────
毒蜘蛛のくだりも好き。
──────────────────
あれだけ大変な状況なのに、
尿。
──────────────────
しかも、
ケリーが人前で出せない。
──────────────────
グリフが椅子。
ダグを寝かせる。
みんなで応援。
──────────────────
出た。
大歓喜。
──────────────────
いや、
本当に何やってんの。
──────────────────
でも、
こういう馬鹿なことを4人で本気でやるから、
仲の良さもわかる。
──────────────────
この4人、
ただ昔から知ってるだけじゃない。
ちゃんと友達なんですよね。
──────────────────
だから、
くだらない場面がそのまま、
人物関係の描写にもなっている。
──────────────────
そしてアイス・キューブ。
これも良かった。
──────────────────
本人。
──────────────────
急にミーハーになる4人。
──────────────────
1枚だけ。
1枚だけ。
──────────────────
写真を撮る。
──────────────────
SNSに上げるな。
──────────────────
わかりました。
──────────────────
そして、
ケリーが上げる。
──────────────────
馬鹿。
──────────────────
でも、
この馬鹿さがケリー。
──────────────────
しかも、
公衆トイレで人がいてもおしっこできるようになる。
──────────────────
成長。
──────────────────
いや、
そこなんだ。
──────────────────
こういう細かい回収も、
全部ちゃんとやる。
──────────────────
グリフも、
『S.W.A.T.』にちょい役ながら復帰。
──────────────────
これも、
大成功させすぎないのがいい。
──────────────────
夢は叶った。
でも、
いきなり大スターになりました、
ではない。
──────────────────
もう一度、
自分がいたかった場所へ戻れた。
──────────────────
そのくらい。
──────────────────
クレアと結婚。
──────────────────
そして二人のウェディングムービー。
──────────────────
ダグが撮る。
──────────────────
ホラー全開。
──────────────────
結局、
みんな好きなんですよね。
映画が。
──────────────────
普通の仕事をして、
普通の生活へ戻る。
──────────────────
でも、
映画への情熱はもう一度動き出した。
──────────────────
そしてダグ。
──────────────────
最後に、
ジェニファー・ロペス。
──────────────────
公式リメイク。
監督依頼。
──────────────────
ここまで行くと、
完全なサクセスストーリー。
──────────────────
無茶な自主映画を撮った。
死にかけた。
本物のアナコンダと戦った。
完成させた。
──────────────────
そして、
本物の『アナコンダ』監督になる。
──────────────────
綺麗。
──────────────────
でも同時に、
あれだけ惨事起きたのに、まだ公式リメイクするの?
というツッコミ。
──────────────────
最後まで、
ちゃんと笑わせる。
──────────────────
これが本作のいいところ。
感動だけで終わらせない。
──────────────────
そして、
元祖『アナコンダ』へのリスペクト。
──────────────────
私は、
ここを一番評価したい。
──────────────────
パロディ作品って、
元ネタのファンほど嫌になることがある。
──────────────────
「昔の作品ってこんなに馬鹿だったよね」
という笑い。
──────────────────
元ネタを下に置いて、
現在の作品が上から茶化す。
──────────────────
それをやられると、
ファンとしては面白くない。
──────────────────
でも、
『俺たちのアナコンダ』は違う。
──────────────────
元の『アナコンダ』を好きな人間たちが、
「俺たちもアナコンダやりたい!」
で作ってる。
──────────────────
その気持ちが、
劇中の4人にも、
映画そのものにもある。
──────────────────
だから、
元祖ファンとして、
全然不快感がなかった。
──────────────────
むしろ、
楽しかった。
──────────────────
「ああ、
ちゃんと好きなんだな。」
とわかる。
──────────────────
それが大きい。
──────────────────
そして、
アニマルパニックとしての基本も外さない。
──────────────────
危険な巨大生物。
閉鎖された自然環境。
逃げ場がない。
一人ずつ減る。
いつ出てくるかわからない。
最後には人間側が策を立てる。
そして対決。
──────────────────
これを全部やる。
──────────────────
だから、
「巨大蛇を使ったコメディ」ではない。
──────────────────
巨大蛇アニマルパニック映画を、コメディとして撮った。
──────────────────
この違い。
──────────────────
かなり大きい。
──────────────────
だから私の中では、
これは、
正当コミカル版『アナコンダ』。
──────────────────
この表現が一番しっくりくる。
──────────────────
ちゃんとアナコンダ。
──────────────────
でも4人が馬鹿。
──────────────────
だから笑える。
──────────────────
そして、
ふざけるところは徹底的にふざける。
──────────────────
でも、
映画としては意外なくらい丁寧。
──────────────────
伏線も回収。
人物の変化も回収。
小ネタも回収。
アクションもやる。
怪物もちゃんと脅威。
主人公たちも魅力的。
原作リスペクトもある。
──────────────────
98分。
──────────────────
この中に、
かなりいろいろ入ってる。
──────────────────
それでも散らからない。
──────────────────
最終的には、
「映画を作りたかった4人が、
もう一度夢を追いかける」
という一本の話になっているから。
──────────────────
だから、
単なるおふざけ映画ではなかった。
──────────────────
馬鹿映画。
ではある。
──────────────────
でも、
馬鹿なことをものすごく真面目に作った映画。
──────────────────
こういう作品、
好きです。
──────────────────
最終評価。
ちゃんと面白かった。
──────────────────
アニマルパニックとして楽しい。
コメディとして笑える。
『アナコンダ』ファンとしても気持ちいい。
4人の中年青春映画としてもちゃんと熱い。
──────────────────
そして何より、
元祖を馬鹿にしていない。
──────────────────
むしろ、
元祖が好きだから、
ちゃんとアナコンダをやる。
──────────────────
その上で、
「俺たちならこうやる」
とコミカルにアレンジした。
──────────────────
だから、
**『アナコンダ』を題材にしたパロディではなく、
『アナコンダ』を愛した人たちが作った、正当コミカル版『アナコンダ』。**
──────────────────
ファンの一人として、
不快感なく、
最初から最後まで楽しく観られた。
──────────────────
そして最後には、
みんな生きて、
夢も動き出す。
サンティアゴまで生きている。
──────────────────
惨事だらけなのに、
後味はとても明るい。
──────────────────
ふざけてる。
馬鹿。
でも、
ちゃんとしてる。
──────────────────
なにげにかなり丁寧に作られた、楽しいアニマルパニック・コメディでした。
ホラー館はコチラ↓
コメント